THE BATMAN感想(ネタバレあり)

終わってロビー行く途中で
『3時間もなくてもバットマンのカッコよさはわかったと思うよ!』とか聞こえて結構びっくりしたけど、
自分もダークナイト観るまではアメコミのヒーロー!って認識だったもんな。

ただ、ダークナイトやJOKERみたいな
趣味の悪さ(褒めている)に身構えてたけど、
思ったよりは悪質でなくて良かった。
(実はカメラに収まってないところでブルースも無自覚に罪を犯したりリドラーに加担してたとか、
ゴードンこそがリドラーだった、ないしは手下だったとか)

誰も一言もバットマンは正義の味方とは言っておらず、
いわゆる「自警団気取りのコスプレ野郎」として
本作では確立されてたわけで、それでも
ダークナイトなんかでも『必要悪(あるいは必要正義とでも呼ぶか)』とされてたわけだけど、
今作ではより深く、『その手段や内に秘める本質のあり方が闇では世界は変えられない』
までのツッコみ方をしてたのは凄い、新しい。

JOKERからは『綺麗事で何を変えられる、こんな世界』という感触があったけど、
『世界を変えたければ力を持て、ただし内に光を秘めろ』だと思った。
リドラーリドラーで世界に虐げられ、
正義の仮面の下の悪を暴き、
持ち前の頭脳とそれにより得た力でバットマンの裏をかき、
世界を変えようとした。実際物理的には変えた。

なのに、世界は光の力を褒め称えた。

それは一つの希望だし、JOKERに対するアンサーでもある。

いつか冒頭の人にも『THE BATMANが3時間掛けてバットマンのカッコ良さ以外の何を伝えようとしたか』考える時が来たら面白いな。
(得る答えは人によるだろうし)

ちなみにカッコ良さで言うとバットマン本体はともかく、
バットモービルもうちょっとカッコいいアプローチなかったかな〜って思いますね。
なんかただ馬力のある車ぐらいの扱いだったのはバットマン・ビギンズのユニバースと比較して残念。