「つづく!」のか。

交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1

 

観てきた。

 

序盤の素晴らしさは本編を観た前提なら確かにファン必見かなと。

その後の話ですが、再構築や設定改変をガンガンやりたいならば

説明は説明は丁寧であるべきだし・・・

(「本編を知らなくてもわかる」作品ではないと断言します)

「虹がいっぱい」は話自体が面白いかとか置いといて、

まだ一つの話として意味がわかる作品だったんだなと

これを観ると思えますね。

ホランドとタルホ以外ゲッコー号の皆さん完全なるモブ

→本編ファンは納得できない、新規の人は誰なんだこいつら。

 ホランドは序盤以外ただキレてるだけにしか見えない。

ニルヴァーシュが活躍しないどころか、何なのかの説明が殆ど無い

→本編ファンは残念、新規の人は主人公の機体だとかろうじてわかるかな?

そもそも、エウレカレントンの出会いがほぼ割愛

→これは本編ファンなら知ってて当然だからまあ良いとして、

 新規の人は「何故この少年は彼女に会いたいのか全然わかんねえな」

 例え次作で挽回するとしても、この映画観てエウレカ

 ヒロインとしての魅力があったでしょうか・・・

 

レイとチャールズ編で一番グッと来たDAYSが絡む

あのシーンもバッサリないしな・・・

あと、あの時系列を縦横無尽にする演出ですけど、

あんまりセンスっていう感覚的な言葉使いたくないけど

やっぱり「センスがない」としか言えない。

勿論、数日前の心情を思い出して今の気持ちにリンクみたいな

意味がある場面もあるんだけど、大抵が唐突過ぎて戸惑うだけ。

やりすぎ。

ガンダム劇場版とか、まどか☆マギカみたいに

本編使いまわしつつ細かな設定を変えて無難にまとめた作品、

逆にエヴァ序みたいに新規キャラ追加してキャラの名前変えて

大胆に再構築した作品もあるけれど、

どれもまず「面白かったな、次も楽しみ」だったと

考えたらやっぱりこれ、「面白くない映画」と言わざるを得ないです。

映画観た後に連れと本編の思い出語ってたのが楽しかったので

そういう思い出話のネタにするには良い映画なのかも知れません。

今夜も明日も佐々木亮介はきっと転がり続ける

佐々木亮介ソロツアー名古屋、行ってきました。
だってねえ、ex.TMGEウエノコウジGRAPEVINE不動のサポートであるイサオスキー助教授、
Base Ball Bearのサポートとして今年は大活躍の弓木英梨乃とか言われたら・・・
すみません、SANABAGUN.だけ不勉強でした。


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ツアー中なので具体的な曲の話はしないが、
大方の予想通りLEOだけでは曲数が足りないので色々な試みが見られたライブだった。
何より、「音楽って良い」ってことを感じられる夜だった。


弓木さんがまさかバイオリン弾けるとは知らなかったし、
いつもは笑顔で弾いているイメージが強いけれども
今回は結構なしかめっ面でロックスター然としてたの良かった。


イサオスキーのキーボードは「ああ、バインで聴けるあの音だなあ」と思えることが何度もあったし。


ウエノコウジシシド・カフカのサポートとして観たことしかなかったかも。
佐々木亮介にとって彼もまた良いアニキなのだなあと思いました。


あと、ステージと直接は関係ないけど、自分より前の人で
アンコール待ちで誰もスマホいじってなかったのは「音楽バカしかいねえな」って感じで最高だった。


まだ聴きたいなら手を叩け。それすら面倒くさくてスマホ触りたいなら外でやれ。
俺はそう思う。


とにかく良い夜だった。ラーメン食ってビール飲んで明日も仕事だぜ。

音楽の魔法を信じる者の一人として

大森靖子とYogee new wavesの件、経緯は関係各位の文章を見ていただくとして。

そしてそもそも、当事者たちですら全貌の理解には

及ばないんじゃないかって思いますが。

 

まず、どっちのファンでもありません。

ありませんが、大森靖子の世界観や売り方が苦手で、

「このフェスに旦那を寝取った・・・」みたいなMCは嫌いです。

 

という立場を書いておかないと、やはり公平ぶった人の文章も

偏りが透けて見えるなと思ったもので。

 

まず、大森靖子の件の曲が「音楽は魔法じゃない!」

なんて浅い曲じゃないということは色々読んでわかりました、そうだと思います。

 

しかし、その反面、何故YogeeのMCは思いつきで薄っぺらいと決めつけるのでしょう。

 

www.cinra.net

 

これが僕の思い描く、音楽の魔法を広めるための一番の理想形なんです。

 

とか思いっきり語っていたり、

 

 

www.tunecore.co.jp

 

あと僕、レコードって、ひとりぼっちで聴くものだと思うんです。イヤホンもきっと、ひとりで音楽を聴くためのモノだとは想うのですが、レコードを聴くときは、きっとひとりの部屋で、回転してる円盤を眺めたり、ぼんやり何か考えたり。
 
流れてくる音楽を聴きながら、自分と向き合う時間を与えてくれると想っていて。いいじかんを作ってくれる魔法みたいなものですよね。
 
要するに、Yogee new wavesからしたら「常々、音楽は魔法だなあと思ってます」
ってことで。ん、「そんなインタビュー読んでなかったらわかんねえだろ」?
 
ええ、だから大森靖子にだって
「そんなの曲を知らなきゃわかんねえだろ」だと思います。
 
先に手を出したほうが悪い論で行けばYogeeが先ですけど、
それに対してその辺のTwitterユーザも巻き込みブチ切れ、
クソバンド呼ばわりして「思いつきの発言」と断じて、
こういう人にありがちなアカウント消しからのブログ連続更新ってのは
いかがなものかな、と思うわけです。
 
ベースの件に関してはどっかのライターは「Yogeeに同情の余地がある」とか
書いてましたが、借りたことに十分お礼を言うべきである(実際言ってる)し
後から「そんな発言したと知ってたらベースは貸してなかったかも」と
言われているのですがそれは結局過程であり、
これまたあそこまでボロクソの無断拝借野郎がいたんですよ!!と
喧伝するに値することだったかというとどうかな、と思うわけです、ええ。
 
 
で、こんな理屈は当事者には受け入れがたいアホ理論だとは思いますが、
「音楽は魔法ではない、でも音楽は」と締めた後に知らず知らず次のバンドが
「音楽は魔法だよ」と言って仕切り直したんだったら、それは美しい繋がりなのでは?
 
自分の世界観を歌にするもそれを世に届けるも自由だけれど、
他人のステージまで自分の世界観で支配できるものなのか?
 
 
そういう人は不純物が混ざるフェスに向いていない、と思うんだが・・・
そして、「あのステージを見てアーティストとして何も感じないわけがない」
はミナミホイールで無名に近いロックバンドが
「この曲が良いと感じられないならセンス無いよ」的なアレが。
 
そういうことは言葉で言うものではなく、本当にそれだけの何かがあるなら
きっともっと売れてて、もっともっと今回のことは騒ぎになっている。
 
もう一回言っとくと、どちらかと言えばベースの替えを用意してなかった件、
経緯はどうあれ前のアーティストの表現をイジる行為を先を考えずにやったこと
(煽る意図がなかったならこの言葉になるか)
 
からして、Yogee new wavesが謝るべきだとは思う。(実際謝罪してる)
だがそれでも大森靖子はキレすぎ。言いすぎ。
 
「自分の世界観を理解すること」を求めすぎ。
 
 
そう思います
 

ぴあフェスに行ってきた

実は・・・というほどのこともないのだけれど、
10年前にも同じ場所の同じフェスに行ってるんですよ。

http://d.hatena.ne.jp/fuga_maito/20070916#p1


別に、「だから今回も行こう」という経緯ではなくて、単に夏フェスの中でメンツが気に入ったので。

10年前は行きも帰りも新木場駅若洲公園を徒歩で行き来したわけだが、
もうね、年齢的に無理ですから・・・しかも旅行かばんも持ち歩いてますから・・・と思っていた、ホントに。


がしかし、個室で用を足したくなり、かと言って新木場駅は人だらけで混んでおり、
仕方なく離れたコンビニまで行ったら・・・それが会場の方向で。
戻るのに10分かかると。それだったら会場まで30分歩くか・・・という、
無駄を嫌がりもっと無駄なことをする自分にありがちなやつ。


道は単純なので本当に単純な、悪く言えば何もない工場だらけの湾岸地帯を
抜けてボート練習場やゴルフ練習場なんかを通り、ようやく会場付近。

人がたくさん並んでいるので僕もついってたらね・・・
この人達はシャトルバスから降りた後にリストバンドを交換した人たちだったみたいで。
僕は入り口まで付いてから係員に教えられてまた来た道を戻る羽目に。


まあ・・・普通はバスを使うだろうし・・・しかしもっと早く
誰かスタッフが注意してほしかった気持ちも・・・あったので
「え、戻って交換したらまたここに来るんですか」つっちゃったよね。


勿論おとなしく言われた通りにしたけれどね。
というわけでBLUE ENCOUNTはまともに見れていません。
ただ、ジャイガの時より音が良かった気がします。


DADARAYTSUTAYAでしっかりミニアルバム3枚借りて予習しておきましたが、
音源通りおしゃれだなーっていう印象でした。川谷絵音上皇院政って感じしますけどね。


キュウソはいつも通りと言うか、遠巻きに眺める感じで。
この辺から「このフェスもアーティストの写真撮影するやつがゴロゴロしてるな」と思い始める。

まさかここで「清水音泉ぶっとばす」が聴けるとは。
どうやら原曲の歌詞が飛んだからこっちを歌ったとのこと。
清水音泉に対する愛と信頼を感じますね。


BRADIOは連れと乾杯タイムのためパスする。


KANA-BOONはバトンロードをBORUTO本編ともども凄く気に入ってるので、
ようやく聴けたー!という感じ。別に遠くからメンバーを見るより
人が密集してないところで楽しみたいのでPA後ろで観てた。

フルドライブやないものねだりも好きな曲なので嬉しかったな。
結晶星がなかったのは残念だけど、フェスでしか観たことない分際で贅沢は言うまい。


盗撮はいた。


シルエットを聴きながらパスピエへ移動。


こちらもライブハウスサーキットやツーマンライブ、
フェスでは何度も何度も観ているのに
ワンマンでは観たことがないというバンドですね。


今回はドラムがサポートにになったこともあるだろうけど、
ライブで聴く度に変わっていくチャイナタウンが私は好きですね。


クリープハイプ。最後に見たのはいつだか覚えていない。
予定調和と言うか何かしらのノルマつうか
割り切りを感じるHE IS MINEは置いといて、
夏だしラブホテル聴けるのは普通に嬉しい。


そして、映画「帝一の國」のエンドロールを観て「弾かんのかい!!!」
となったあの時から僕は「イト」が好きなんで!!そして失礼ながら次のGRAPEVINE
しっかりと観たいのでイトが終わってすぐに移動。

勿論盗撮してるヤツはいた。


この次が森高千里なのでオレンジの森高千里Tシャツ集団が既に結構いました。
ただ、流石なのかあるいはオレンジの方々がある程度遠慮していたのか、
最前列だけはTRICERATOPSタオルをかけたこれまたガチ勢がいましたけど。


ベテランバンドには少し珍しいかもしれない、セッティングは田中和将含めて全員。
それを終えて袖へ戻るときに田中「よろしくお願いします」「オレンジTシャツのみなさんもよろしくお願いします」
これにはオレンジの皆さんも苦笑。こういうの結構フェスでは大切だよね。


ArmaからスタートしたGRAPEVINEの今日のライブ。
そこから王道とも呼ぶべきスロウへ。


「大ヒット曲、スロウでした〜知らない人はモグリですよ?笑」


後半部分はフェスらしいユーモアと言うか。

風待ちや光についてなど、新曲もあったけれど王道で勝負するセットリストでした。素晴らしかった。
また、最初からずっと一人で手拍子してる森高千里ファンのおじいちゃん、最初は正直「手拍子いらないのにな」
と思っていたのだけれど、それが風待ちになるとオレンジTシャツの人たちがエアドラムしたり手拍子したり、
なんだかその光景がとても良いな、と思いました。そして10年前もここで風待ちやってるんでね、それを僕は思い出して。


物足りなさを感じるぐらい完璧な時間でした。贅沢言えばアンチ・ハレルヤや真昼の子供たち聴きたかったかな。

    • -

満足感を抱えたままゲスの極み乙女。へ。復帰後は初めて。
そんなに達磨林檎が好きじゃなかったのでセトリ的には普通。
去年の休止前に見た最後のライブであるRIJFの時に感じた凄みまではなかったけど、
やっぱりいいバンドだなと思いました。あ、新譜も某東京は好き。


アウトデラックス出演の話から「今日はKANA-BOONもいるし」までは面白かったが、
そこから多分KANA-BOON側に配慮しようと中途半端に庇い立てするみたいになってから
またネットニュースになりそうだな、みたいな話になってた。
そういうところが川谷絵音らしいとも言えるか。


盗撮はいた。

そして森高千里。今タイテ見て知りましたけどロゴ的なものはないんですね。
Tofubeatsの時もDJトラックとボーカルというスタイルだったので別にそこに文句はないけど、
実験的すぎるでしょうよ・・・あれは。あとからゴッチも少しMCで触れてたけど。
王道ナンバーのヒットメドレーをやる必要はない*1が、
しっかりと歌を最初から最後まで歌う曲のほうが少ないままで野外フェスで「あなたは家にいたほうが良い」ってフレーズを
延々流されてもねえ・・・


一応検索してきた人向けに書いとくと森高千里自体は好きです。
ロックン・オムレツで育った世代だしね。生脚だったらなお良かった。


そして最後の食事を終えまして、荷物もだしておいて、
TRICERATOPS!


フェスでセッティングが中々時間までに終わらないパターンは
トライセラで何度か見た記憶があって、袖に戻らずに「よし、やるか!」
って始めた時もあったんだけど、今回は自分らで「ひゅおおおおおん・・・NEXT ARTIST IS...TRICERATOPS!!」
ってやってて、でもそれがギャグみたいなのにカッコよくて、なんつーかやっぱりトライセラトライセラよ。


そしてFEVER。最後に見たのがダイナソーロックンロール二日目で、アンコールの最後の曲がFEVERだったから
凄くシームレスに再会ができた気がして。もしかしたらツアーで披露していたのかもしれないけれど、
この日は鍵盤アレンジのifも聴けた!!!!んだけど。ここでメガネ小太り、タオル頭に巻いた連れとの二人組。
小太りがiPhoneで静止画バンバン撮影、ifは欲張りにも全編録画しようとしてスタッフに止められる。


その後、演奏中にLINEで隣のそいつなのか知らないけど画像を送ってニヤニヤ。
それ自体にも勿論凄くイライラしたが、その後ろのヒョウ柄みたいな変なパーカー着たやつも撮影。


ジャイガの時もそうだが、確実に、Facebook、LINE、InstagramTwitter
画像や動画を挙げて人に見せることが簡単になり、承認欲求を満たす手段として確立されたことが
多分主要因なんだろうが、フェスやライブの盗撮がもうカジュアルになりすぎてる。


本人は「決まりはともかく別に人に迷惑かけてねえし」ぐらいなのかも知れないが、
自分に直接被害がなくても目の前で空き缶投げ捨てたりポイ捨て見たら嫌だろ?
まあそういう人種は別に嫌じゃないのかも知れんけどな。


ライブ中に目の前で違反どころか違法行為されたら気が散るだろ?
そもそも暗くなるとそのスマホのライトも腹立つだろ???


まあそういうクズには自然に理解するなんて無理なのだ。パリピはライブ自体を楽しむことと
同じぐらいかあるいはそれ以上に人に見せて自慢したいのだ。写真自体というより「フェスを楽しんだ私」を。


だから、本当は主催側が注意を強化しないといけない。揉めたらそれこそ周りに迷惑になるけど
画像と動画の削除を目の前でさせなきゃいけない。勿論クラウドに即時バックアップなんかもあるだろうが、
「盗撮行為をするとめんどくせえことになるリスクが高い」と思わせないと畜生にはわからない。

    • -

話がそれた。TRICERATOPSのライブはそういう盗撮小太りの存在を差し引いても素晴らしい夜だった。
特に東京の空の星は見えないと聞かされていたけど、スターライトスターライトは夜空の下で見えない星が見えたのだ。


そして、そうじゃないかな、とは思っていたけれど10年前のこのフェス、
バインとトライセラが出ていて、今日も出ているのはこの二組だけなのだ。

10 years ago


そしてそこまで書いておきながら申し訳ないが、
全員合唱になるであろうトランスフォーマー
口ずさみながら私はアジカンへ向かった。

    • -

アジカンはジャイガと同じセトリならアンコールで帰ろうとしてたけど、
ブラッドサーキュレーターやった時点でテンション最高潮だった。


で、本編でソラニン消化されてからの「今を生きて」。


ってことはアンコールは・・・!と帰るわけには行かなくなり、


期待通り「君という花」で締めました。


いくら後方とは言え「つまりただそれ」コールがないのは逆に寂しい。
でもまあジャイガでは聴けなかったからね。



盗撮がせめて視界に入らないようにしようと前に行くと
また盗撮してて、また前に行くと・・・繰り返し。


もう「フェスの客なんてそういうもん」と盗撮行為自体に慣れなければならないのか。
まあ、アジカンに限ってはワンマンでもそういうカスファンがいたのだが。


ブログは後に残るので、ネガティブなことは残さない手もある。
だが、感じたことをキレイなことだけ残したくはない。


また、アーティスト名などで検索して読んでくれている人が
万が一にも盗撮の当事者ならやめてほしいし、
知り合いで親切のつもりで動画や画像を送ってくる人がいたら止めて欲しい。
少なくとも撮影した友人の後ろの人達の中には
少なからず不快感を覚えている人がいると知ってほしい。


キレイな写真なら大抵公式のレポートで上がるはずだから。




"短い夏がそこで粘ってんぞ"

そんな一日が、俺の夏フェスが終わりました。

*1:大塚愛PUFFYなんかもそういうことをフェスでしない

今日は実写版ジョジョの奇妙な冒険を観てきたんですよ

まず、脚本というかシナリオのアレンジに苦心したんだろうなという感想。
何しろ29巻から47巻に及ぶシナリオなわけで、連続ドラマじゃないんだから
全部を再現してたら尺が全然足りない。



もっと言えば原作は小さなエピソードの積み重ね方式だから、
全部詰めると映画としては非常に間延びする。


これが最初の壁だったと思うのですよね。

そこがまず良いバランスだったなと思う。

こぼしてほしくないな、というエピソードは取りこぼしなく、
かつ「原作だと若干おじいちゃんのキャラを掴む前に殉職した気がする」
部分を丁寧に描いて感情移入を促していたり。


ジョースター家が揉めてると聞いて逆に謝る東方仗助
台詞も結構丁寧に補完されている印象。


山岸由花子のくだりもパート2で原作通り告白させるところから始めても
良いんだろうけど、ぶっちゃけ役者は1から出さないといけないから今のうちに
サイコさんですよ〜、アピールをしておくのは間違ってない。


上記のおじいちゃん周りは本当に丁寧で、
腕時計のところとか、「一介の高校生が街の守り手となる」過程が
それこそスパイダーマンみたいに細かに描写されているなと。


康一のスタンドのお披露目タイミングもあそこのが自然。
さらに、コレはネタバレありとしても書かないけど
原作を知っているからこそアレンジされた部分がサプライズにもなっている。

スタンドのCGも壁の破壊は少し気になったけどあとは概ね違和感なく良好。
特に極悪中隊が実写化された意義は凄くあると思うんだ。


ロケ地スペインに関しては「仙台を使えよ」というファンの声はあって当然。
ただ、それはそれとして海辺の洋館立ち並ぶ街としては及第点かなと思う。
「守りたい」って気持ちが湧くだけの街の魅力が描けているというか。

役者陣は画面の色調やそういう異国的な背景もあるのか、
スチール写真で観たそれより全然違和感がなくて驚いた。
勿論完璧じゃないしコスプレっぽく見えるのは否定しないが、
思ったより全然良かった。億泰なんて特に心配してたが。


というわけで人の家で四部をちょっと読んで基本設定を知っている人はベストマッチだと思うが、
原作をしっかり読んだ人はそういうアラ探しでも審査員的な目線でもオススメ。
原作ファンをニヤリとさせる仕掛けはちょいちょいあるので。
個人的には東方朋子のとあるシーンの衣装にグッと来たな。


ただ、完全に原作未読だと流石に辛いかもしれない。
全ての対象を拾うのは難しいよね。


ジョジョの奇妙な冒険の魅力はスタンドだったりアクの強いキャラだったり
都度出て来る名言だったりもそうなんですけれども、
良いシナリオ、人間賛歌なんだなと再認識しました。

やはり実写化=悪ではない

基本的に原作をちゃんと知っている鋼の錬金術師だろうが、
ジョジョの奇妙な冒険だろうが、無限の住人だろうが、
実写化する、というニュースだけで悪印象は抱かない人間なのですが。


最近のSNSを火種とするニュースでの公開前からの炎上がバカバカしくて。
一応言っておくと、漫画原作は勿論のこと、小節原作でも首長竜の一日とか、
直接漫画原作ではないL Change the worldとか、個人的に超駄作だと思えるものはたくさんある。
デスノート新作映画のLight up〜もツッコミどころしかなかった。

けど、逆転裁判All you need is kill、セトウツミ、デスノート前編後編などなど、
傑作と呼べるものもまた多々あると思っている。


何が言いたいかって言うと、「実写化します」を聞いた時点で是非が決められるものではないということ。
「二次元や文字だけの存在が現実化することそのものが嫌で嫌で仕方がない」人はいるだろうが、
それはもう例えるなら宗教的理由やアレルギーで特定の肉が食べられないとかと同じで、そういう人の肉の味の感想なんて意味がない。
そういう人がいるのは仕方ない。ただ、それを世間の声とすることもまた、仕方がない。


という前置き。