the pillows 日本武道館 2009.9.16

武道館の全景を見たとき、「うわっ!」ってなった。

名古屋だって日本ガイシホールアジカン、トヨスタでエルレ他、
Queen+ポール・ロジャースをナゴヤドームなどの経験はあるし、、
関東なら勿論幕張メッセCDJを毎年経験している。

でも、「the pillowsが」と付けば話は違ってくる。
この「the pillowsが」という枕詞はこのライブを
語る上でデフォルト付いていると思っていただいて差し支えない。

それは書いている自分が
ピロウズ好きで好きで好きで仕方がないからである。

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とにかく高まったテンションと鳥肌を抑えきれない俺は、
ずっと開演までしゃべりっぱなしだった。

そんな中いきなり照明が消えて不意を突かれた。

武道館だろうと流れるSEはKelly's dack.

ただ違うのは、メンバーが幕の向こうに見えるってこと、
スクリーンに何かの映像が見えること。

やがてそれは1本の剣になった。

そしてさらに2本、3本と増えていき、真ん中に。

the pillows since 1989のロゴが浮かび上がったとき、
沸きあがる歓声、「バン!」という破裂音とともに
落ちる緞帳、オレンジに光る照明、流れる電子音。


Thank you, my twilight.


かつて山中さわお
ビートルズみたいにずっと残り続ける名曲を」
と語っていた。

まだ世に出て7年ではあるけれど、

「時折 誰かが問う いつまで どこまで向かう気かと」

に対する

「どこまででも」

という言葉は確実に、7年前よりも重く響いたんじゃないかと思う。

決して感情的になりすぎず、丁寧に歌いきったさわお
そのままドラムへ照明が当たり、軽快なリズムを刻んでいく。

ベースが入り、ギターが入り完成する"MY FOOT"

この曲も気負いがない、まだ序盤という落ち着きがあったなあと思う。

そして「1、2、3、4、5、6、7、8!!」


No Surrenderへ続いていく。


この、2002年、2006年、2008年という年代的には結構な開きがある
羅列なのに、集まったファンたちは全てに歓声をあげる。

最新アルバムの曲も、7年前の曲も、等しく。


静かに流れるイントロから"あの日の再現"、再現のアナザーモーニングへ。

そして今日初のMC


「朝、目が覚めたら・・・」


「20年・・・経ってました!!」


ライブの前から"同じ台詞を言うんじゃないかな"
なんて思ってたから僕は笑ってしまった。


「まだ夢の中です。」


ここまでは五年前と同じ。


でも、ここからは違う。この5年の間に生まれた曲、

Wake up dodo!で目覚めを表現し、


the pillowsは、山中さわおは、
勿論気負ったり色々な感慨がありつつも、
「遊んでいる」感じが出ていると思った。いつも通りで行こうと。

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山中「ベース、10年にわたってサポートしてくれている鈴木淳


淳「俺は、祝うほうの立場なんで。

 「その立場で楽しみたいと思います。よろしく!」


山中「ギター、真鍋吉明


Pee「長く続けてると・・・こんな光景も見られるものなんですね。」


  「いいライブにしたいと思ってます。よろしく!」


山中「ドラム、シンちゃん」


シンイチロウ「今回のライブは映像も凄いです」


      「えー・・・これだけの人数がいますと」


      「一人ぐらい『映像がええぞー』とか
       くだらんことを言い出す奴がいます」


山中「お前しかいねーよ!」



シンイチロウ「ようやくピロウズも20歳ということで」

      「打ち上げでお酒が飲めます!」


山中「盛大なお誕生会をありがとうございます」


鳴り響く万雷の拍手。

ピロウズ史上最高の動員、しかもアニバーサリーイベントとなれば、
その拍手の質、量ともに本当に圧倒される。
どこを見ても人がいて、拍手をしているのだから。

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「20周年なんで、昔の曲なんかをやろうと思う」

「僕はこんな日が来るって知ってた、そういう曲なんだ」

「聴いてくれ、90's my life.」

90's my life→ぼくはかけら


"素敵な夢 背伸びしないで 掴みたいな"

"待ち遠しいけど 何もかも笑える そんな日がくるなら

じれったいけど 弱音吐かないで がんばってみるよ"

"仕方ないさ 僕らこの道しか知らないんだ"

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「僕らは20年、流行ることもなくやってきて」

「内輪向けの音楽を作ってきた。」

「君たち、内輪?」

「ひょっとして・・・内輪なんじゃないか!?」

「そんなキミたちにラブソングを」

→Ladybird girl

    • -

「考えてみれば、僕とシンイチロウや真鍋くんは
 握手なんて殆どしたことがない。
 5年前の916ぐらいじゃないか?」

「でも、僕らには握手なんて必要ないんだ」

「ずっと大事なところで解りあってるから」

スケアクロウ

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予想と違って特別なMCもなしに1989が流れ出す。
そして、バックスクリーンにはあのPVとともに
1989.9.16の文字が!

どんどんと曲とともに流れていく時間。

サビで大きく映し出される

Please, catch my song


の文字。

彼らの音楽を拾ってここまで来た僕らの多くは、
2009.9.16に到達したとき、泣いていた。

涙をぬぐう暇もなく「サリバンになりたい」へ続いたのだけれど。

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FUNNY BUNNYのサビでマイクから離れるさわお
会場が歌う「君の夢がかなうのは誰かのおかげじゃないぜ」
the pillowsへ向けられたものだったのだろうか。

    • -

「僕らは音楽の才能があるので」

「今日、こんな日が来るのは当然だと思っていた」

「だから、嬉しくない・・・」

「そんなはずがないだろう!」

「うれしくないはず・・っ、だろ。」


言葉が紡げないほどの感情がそこにあった。


「僕らは音楽の才能があるので」

「CD売れて、ライブに人が来て」

「そんなの当然で、感謝なんてしない」

「そんなはずがないだろう!感謝しないはずがないだろう!!」




「ありがとう!」



「僕は自分の小宇宙を音楽という形にしていて」

「その中の暗闇を光が照らした」

「それが、キミたちだった」

→ストレンジカメレオンへ


雨上がりに見た幻→ハイブリッド レインボウ


「Thank you very much!!」

本編終了。

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E.C

「いいお誕生会をありがとう」

「音楽業界の隅っこで流行りもしない音楽を鳴らし続けてきたけど」

「今日、」

「今日・・・」


「今日、何かを成し遂げたなら!俺は嬉しいぞ!!!」




そして、また五年前を思い出すセッションが始まる。

Please,Mr.lostman

バックスリーンの枯れ木には星が咲き、
ピンクの花びらが舞い散った。

そして、Swanky street.

"僕ら何も言わないけれど同じことを感じてるって知ってる"

百回以上聴いたフレーズだけど、
落ちた照明の中で静まり、静かにこのフレーズを聴いていた僕らは、
確かにこのとき、同じことを感じていたんじゃないか。

そう思ってる。

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そして、ダブルアンコール

「いやー、危うく泣きそうだったー。」

「セーフ!!」


「(客を見ながら)アウト・・・?」


「俺もそう思う笑」



楽器を前に構える三人。

そう、ここでCalvelo.

ベスト的選曲が続いた中でこんな遊びが。

「Ride on shooting star!!

スクリーンに映し出されるデカイメガネ笑

やはりこれが出会いの曲だった人は多いのではないだろうか?

僕もそうだ。まさかその曲を、この日こんな場所で聴いているなんて
15、16だった自分は予想もしていなかったけどね。


Come on!!

LITTLE BUSTERS!!


スクリーンで暴れる

ギターバスターくんとベースバスターくんとドラムバスターくん。

メンバーの映像と被りながらもはしゃぐはしゃぐはしゃぐ。

今まで映像出演が殆どなかったことでいじけてたかのように。

しまいにはUSAバスターくんまでもが画面狭しと。

今日集まったファンは流石に玄人が多いということもあって、

決してむやみに合唱したりはしなかったけど、

この曲は勿論、別。



With the kids sing out the future.

Maybe, Kids don't need the masters.

Just waiting for the


LITTLE BUSTERS.



最高の夜をいつも通りに、
場所が武道館であっても届けてくれたピロウズ


会場に流れる「雨上がりに見た幻」を合唱しながら、
こんな光景ってほんとにありえないって思った。



いつもと同じことを、でかい場所で、
たくさんの人の前でやる。

それがとても"らしい"し、それでもやっぱり特別な夜だった。
周囲の誰の目にもそれは同じだったようだ。















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合唱した後にもう一回が the pillowsですから。



「調子に乗りやがってコノヤロー!」


「20年やってきて、本当に嬉しかったことなんて
 ほんと数えるほどしかないんだけど」


「今日ここでキミたちに出会えたことがそのひとつになりました。」


まさかのPOISON ROCK'N'ROLL。

POISON ROCK'N'ROLL YEAH!

の後も全てを出し尽くすようにしてかき鳴らす4人。



「Thank you!

 Thank you!

 Thank you very much!

 I like you busters!」


「Thank you!」








"次は もっと狭いところで遊ぼうぜ(笑)"






Thank you, my twilight
MY FOOT
No Surrender
アナザー モーニング
Wake up! dodo
プロポーズ
スケアクロウ
New Animal
90's my life
ぼくはかけら
One life
1989
サリバンになりたい
Ladybird girl
I know you
Funny Bunny
ストレンジ カメレオン
サード アイ
この世の果てまで
雨上がりに見た幻
ハイブリッド レインボウ

E.C

Please,Mr.lostman
Swanky street

E.C 2

Calvelo
Ride on shooting star
LITTLE BUSTERS

E.C 3

POISON ROCK'N'ROLL

(順不同、2chよりいただきましたのをタイトル編集。

ありがとうございました)