伊坂幸太郎「重力ピエロ」読破。
いやねえ、これほどの作品を映像化しようとするほうが無理。
映画観てて、「謎」と言えるところの殆どを
知ってるのにどんどんと読み進めてしまう。
ああ、「アヒルと鴨のコインロッカー」と同じ作者なんだな、
っていう作品ではあるけれど、それでも読めてしまう。
映画も今思えば健闘はしていた。
演技力はどの役者もほんとにすばらしいし、
オリジナル要素である養蜂とか、
すばらしい絵になった「春が二階から落ちてきた」にしても。
狂った渡部篤郎もかなw
でも、それでもなお、この作品には追いつけない。
「フィッシュストーリー」でも「アヒルと鴨のコインロッカー」
でもそうなんだが、この作者は音楽のチカラを信じてる。
本作では音楽、というのは数多の芸術の一つとして
扱われる訳なんだけれど、それでもそういうところがまた響くね。
まあ、要するに今更に絶賛ですよ。
陳腐に言えば、家族って良いなっていう。
そんな単純なことを示すために
大掛かりな舞台と設定を用意したもんだ。