なんだろ、描写に一定以上のリアリティは持たせつつも突っ込みどころはしっかり残したような。
第9地区、ガメラ2、グエムルなどを思い出す
ファクターからなるSFにジュブナイルを載っけたような作り。
良質なんだけど何かそこかしこに惜しい所がある気がする。
例えば、少年たちの一人が持ってる「手製爆弾」とか
なんで使う場面がないのさ・・・!!散々フラグ立てといて。
ラリって寝てた男もそれだけかい!だし、
主要キャラも二人、唐突にドロップアウト。
終盤いきなり出てきたオバちゃんほんとなんだったんだかわかんない。
大佐もアバターみたいな粘り方をしてくれずに退場。
先生のやったことって結局街一つを自分のエゴで犠牲にしたという見方もできるような・・・。
日本の怪獣映画ってこういうふうに未成年者がキーパーソンになることが多くて、
良作も数多いだけに余計に自分の中のハードルは高いのかも知れない。
金子修介、ゆうきまさみなど、自分の好きなSFの作り手が評価していたのは
わかる、好きな方向性の作品だったけど、もっと突き抜ける点が欲しかった。
良いところは少年と両親の関係性を丁寧に時間をかけて説明して決着させたことかな。
「許す」ってことは時間がかかって
「ムカつく」って言いつつ涙を飲んで堪えた場面とか、「プラモ作りさ」とか。
良いシーンもたくさんありました。故に惜しいって言いたくなるんだけどね。
最後の最後に明かされる、タイトルに込められた真の意味。
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