「今週のお題」は"行きたい場所"ってことなので、ちょうどいいなと。
ええ、それはもうやっぱり京都だな。
もしかしたら、幼少の時につれられて行ったことがあったかもしれないのだけど、
記憶の中で初めて足を踏み入れたのはやはり定番の小学生の修学旅行で、高校の時も行きました。
んでも、京都が好きになったのはまだほんの最近で、昨年の暮れに
森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」の文庫を読んだのがきっかけかな。
(これも月並みな話とは存じますが)
アレって凄くファニーなファンタジーというオブラートに包んだ
ストーカースレスレの純愛物語だと思う。
そんなに読書量がないから断言は出来ないのだけれど、
これが他の場所が舞台だった場合、もっと嘘くさくならないような
設定やものの運び方をするんじゃないかな、って。
それが京都だから、ああいう摩訶不思議な世界が潜んでいても、
それをさらりと描いても違和感がない、そういう説得力に満ちた土地なのかな、と。
そんな時にちょうど3月の京都でのライブチケも入手できたので足を運んでみました。
まずね、どこをウロついても何かしら凄いものがある、ってことに凄く感動した!
ビジネス街の横に織田信長が没した寺の跡があるなんてさ。
ちょっと考えれば当たり前なんだけど、例えば愛知県にある明治村は、
確かに博物館であるし、明治時代の建造物が良い状態で今にある。
でも、京都ってのはあくまで街であって、一口に
古いもの、と言っても年代が綺麗に揃っているわけじゃない。
でも、そんなそれぞれが同じ街の中でキラキラと、あるいは厳かに、輝いてる。
それは、何かが潜んでいると想起させるに十分な輝きで。
それだけでも十分京都大好きなんですけれど、
最近でもネットで調べ物をしていると、最新の技術やモノの
テクノロジーに日本古来の技術が、なんてくだりを見つけると、
それはやはりというかなんというか、大体京都だったりする。
そこから見えるのは、決して「伝統を今に残す」ことではなく、
受け継いだものを「未来へ繋ぐ」という姿勢。
それはベンチャー企業やユニークな技術を持つが京都に多いこと、
そしてそれらをバックアップする体制が日本でも有数のレベルで保持されていることからも見える。
そういう、温故知新という言葉がピッタリなその街が好きだから、僕は京都に行きたいと思うのです。
いや、紅葉も見たいけどね(笑)
-
- -
行きたい場所はもう一つあって、
こちらはいくらお金を積んでも、休みを取っても、今はいけない場所。
それは大切な友人の結婚式です。
彼は10年来の親友で、マイペースな天才肌、
いわゆる典型的なB型というやつでして、
新設された芸術系の大学の推薦を13倍の倍率を潜り抜けて勝ち取り、
劇団の演出、バンドではベース、合間に課題として映像編集にアニメ製作サークルを経て、
昨年の春、アニメの制作進行という志を秘め、苦難の道を承知で上京しました。
そんな彼ですが、昨年は我々のような常識的な社会に生きている人間には信じられないような
出来事により会社は継続できない状況に陥り、それでもその志を捨てることなく、
今は他の会社のアシスタントをしていると聞いております。
そんな彼にも学生時代よりのパートナーがおり、すでにご両親へも挨拶は済んでいるとか。
彼は今の自分に焦りを感じるほど小さな人間ではありませんけれど、
それでも非常識な労働時間に耐え、見えない将来を憂い、同窓会にも顔を出せない。
そんな彼が夢を叶えて、大切な人と一生を誓える、そんな姿が拝める場所へ。
いつか、行きたいなと。
以上です。