闇を裂く白い声

お疲れさま、ブルートレイン



3月13日、多くの鉄道ファンに惜しまれながら最後の運転の日を迎えた寝台特急富士・はやぶさ」。
東京発着最後のブルートレインに思いを寄せる人々の姿を認めたNHK「ドキュメントにっぽんの現場
最終回「寝台特急 ラストラン〜人生を運び続けた半世紀」



半世紀にわたってふるさとと東京を結んだ寝台特急。廃止間近となった2月、熊本発のブルートレインはやぶさ」。
それぞれの人生に重ね合わせながら、思い思いの旅路を、レールの音とともに心に刻む乗客たち、そして長年勤めてきたベテラン乗務員。


関門海峡を渡り、車内は次第に寝台列車ならではの時間が流れ出す。ゆっくり弁当を味わう客。早朝の途中駅で降りるのに備え、早めにベッドに横たわる客。


ベテラン乗務員はそれら個々の状況を把握し、客の寝過ごしがないよう気を配る一方、子供の夜泣きに困っている若い母親を比較的空いてる車両に案内するなど、
もう見ることのない光景が描かれていく。さらに時ならぬトラブルも。

「最後の列車の乗務に誇りを持たなければ」という車掌その言葉には、寂しさと悔しさがにじみ出る。
そして朝。車窓に広がる富士山に感動する乗客の姿を見て、車掌は粋な演出が。
放送当日の、最終列車の東京到着のシーンも織り込み、人と列車の生き様を描いていく。

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一度は乗りたかった。