PIED PIPERセルフライナーノーツ

by山中さわお
1.PIED PIPER
タイトル曲。‘パイドパイパー’とはグリム童話ハーメルンの笛吹」の笛吹男の事。
約束を破った町の人々への復讐に子供たちを魔法の?笛で連れ去ってしまう怖い童話。
ピロウズもロックンロールでみんなを楽しい方へ連れてっちゃうよ〜てな気分で作ったんだ。
ロックンロール、オルタナ、しかしポップ、と云うピロウズらしい3つの要素が凝縮された曲かな。

2.New Animal
イントロが出来た段階で‘これは格好良い曲になるに違いない!’と確信した。
今までもこれからも歌うであろう‘自分らしく生きていたい’がテーマ。

3.No Surrender
汚れた世界から‘必ず連れ出してみせる!’と珍しくちょっと男らしい歌。
言ってみたかったんだな(笑)。早くライブでやりたい。

4.Last Holiday
去年の夏、ツアー中に大阪のホテルで書いて、翌日ライブでワンコーラス披露したな。
悲しいラブソング。世界が終わる最後の日に、キミは僕に会いに来てくれるだろうか…と云う歌。
初めて生演奏のチェロが入り新鮮だった。

5.Tokyo Zombie(The knock came at dead of night)
インストロメンタル。ギター2本、ドラム、ベースがそれぞれ寄り添わず
勝手なプレイで面白みが出せたかな。
絶妙な距離感のアレンジ。タイトルはもちろんシングル曲
「トーキョーバンビ」に対してシャレで付けたが、
結果そのキーワードに引っ張られサウンドアイデアが広がった。


6.Across the metropolis
アルバムで一番古い曲。たぶん3年前に歌詞が無い状態でデモを録音した。
パッと聴きでプレイした真鍋君のギターリフがいきなりこの完成型だった。
僕のギターがそのリフのオクターブ下を付かず離れず弾いてるのが、サウンドの要かな。


オルタナティブについて’歌った曲。

7.Purple Apple
タイトル曲に続いて一番今のピロウズらしい、脱力オルタナポップだ。
ロックンロールだし。ツインボーカル怒髪天の皆さんのコーラスが特徴的かな。


8.Tokyo Bambi
シングル曲だったが、アルバムで流れで聴いた方がピロウズの気分が伝わると再発見。
スカパラホーンズをゲストに迎えてのオルタナファンク。
アルバムで少しは浮くかなぁ〜と思ったら全然そうじゃなかった!
ホーンが鳴ってるのにギターの面白さが際立ったかも。


9.Ladybird girl
小学生高学年にも伝わるんじゃないか!?ってくらい解りやすい初期段階のラブソング。
アメリカツアー中にロスで作った。もっとアメリカっぽくなるかと思いきや普通にピロウズっぽくなった(笑)。


10.That's a wonderful world (song for Hermit)
僕が主宰してるデリシャスレーベルのアーティスト‘ハーミット’の岩田君との青春の歌。
彼は中1からの親友で僕にロックを教えてくれた人だ。
上京したての頃長い間同じアパートの3階と2階に住んでいた。
若かったしバカでロックで楽しかったな~って思い出ソングだ。

11.POISON ROCK’N’ROLL
レコーディング中にふと出来て軽くセッションしてすぐ録音して完成した。
自分のプライドが傷つくような重要な事には迷いなく答えを出せるが、
そうでない事には白黒はっきりしない灰色な部分が僕には常にある。


相反する気持ちが同居する。タイトル曲で‘みんな連れてくって決めたんだ!’と歌ってるくせに、
‘でもそれはオマエみたいなヤツ以外のみんなだ!’と
メチャクチャ感じ悪い毒のロックンロール。気持ちが分かってくれると良いが。



(^-^)全11曲のアルバムだけど40分切る疾走感あふれるアルバムとなった。
ギターが本当に良い音で録れて嬉しい。ツアーが楽しみだ。