同じキレる頭の持ち主でも、彼女のように感情を刃に込めやすいタイプであれば
距離さえとればその太刀筋は見えなくはないのです、つまり
攻撃的な言動にどんな感情が込められているかとかそういうこと。
心奪われている間は結局かわせずズタボロにされますが(笑)
それよりも・・・なんだ、彼は。
元々その秘められた冷たさを俺は知っていた、あの嫌悪感すら殆ど表に出さない
恐ろしさ。ある女の子は彼から相当嫌われていることを多分気付いていないだろうし。
イザという時の感情の殺し方。
何よりも分析力、現状把握能力、他人を見る目。全て備わっているはずなのに、
結果は見えているのにあえて面白そうだからといってやってしまうその意思。
基地外に刃物というように、確かに刃物の扱いを知らずに振り回すのは怖いですよ。
だけど彼は、どこをどう振り回してどこに刃を入れれば寸断できるかを知ってて
なお振り回すんですよ。傷つけること自体は目的ではない、されど躊躇うことなく。
周囲は誤解しているよ、俺は彼を尊敬しているし慕っているのも事実だけど、
彼がいる場所は俺が目指せるようなところではないのですよ。
そこかしこに快楽を見出せる彼は決してどん底の不幸は感じないだろうけど、
幸せも掴まないと思います。
それすら達観しているところがまた恐ろしい。
何しろガソリンを撒く、火をつける、するとどうなるか？まで理解した上で
火種もガソリンも可燃物も全部揃えちゃって
「やっぱ燃えたけどそれはそれで面白い」
そんな感じです。キレる頭と冷たすぎる感情、快楽を求める嗜好。
全てがスケール違い。
