聴こえる?恋人たちのためのシンフォニー

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)


普通に読んだらありきたり恋愛小説。



特に序盤の鈴木の心情は俺が学生時代にいだいていた想いそのもの。



ただ、読み終えたとき、抱いていた微かな違和感が具現化し、
やや寒気すら感じる。そして「やられた!」と思う。



そう、恋愛小説の威を借るミステリーなのです。

どんでん返しではなくパラダイムシフト的な。

"適度な距離は惑わせる 信じきった彼女は損をする
どうやらそこで阿呆になる それでも恋は夢中になる"

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