リコリス・リコイル視聴中

私には人生の半分を友達として過ごしている友達が二人いる。

そのうちの一人は、大学生の頃からアニメ業界で働くのが夢だった。

当人のエキセントリックな性格を把握している私としては、

それを叶えることを確信していたわけだが、

制作進行や演出として順調に(違うかも)キャリアを積んできた彼が

ガッツリ関わっているのが「リコリス・リコイル」である。

 

なので、元々ご祝儀的にしっかりと拝見させてもらうつもりだったのだけど、

そうでなくてもエンディングはさユりだし、そもそもNOIRとか

ガンスリンガーガールとか好きだし、小島秀夫も推しているので

どのみち観る運命だっただろうなとは思う。

 

まず、先に上げたようなNOIR(さらにその元ネタのファントム・オブ・インフェルノ)、

ガンスリンガーガールとか、美少女+ガンアクションっていうのは結構

使い古されたネタ(近年でもバイオレンスアクションとか)だと思ってたんだけど、

それらも10年一昔と言いますか、逆に近年新鮮だったのかな、と

この創った人もびっくりしているヒットに対して思います。

 

それらと違うのはゆるふわ日常系が

話の腰を折らないバランスで共存していることかな。

 

 

キャラデザのいむぎみるのこの美術部には問題がある!を引き合いに出すまでもなく、

僕の場合はどうしたって主人公二人にはけいおん!の唯とあずにゃんの関係性を

見出さざるをえないのだけれども、このゆるふわの中に

潜む確かな絆というエッセンスが美少女ガンアクションに

ちゃんと溶け込んでいるのが素晴らしい。

 

 

もう一つ褒めたいのは12話だか13話だか知らないのですが、

1クールに過不足なくこれだけ詰め込めていること。

 

これを書いている時点でクライマックスであり最終回はまだなのですが、

この辺の感情の機微を描くには千束とたきなの関係性をしっかり

視聴者に焼き付けないといけないと思っていて、それが最初の三話で

しっかりバディものの王道を踏んで描けているから成立しているなと。

 

 

特に三話の千束のセリフがリフレインしながら、たきなを動かしていくところ、

そこからの爽快な千束の舐めプ復讐の流れの鮮やかさが傑作だったと思う。

 

特に私、今年は「ハケンアニメ!」で「創造物が人に刺さること」の尊さを

再認識したと思っているので、「自分の居場所をなくした人の再生」

をしっかり描かれたのが心にグッサリきたなと思っております。

 

例えば店じまいを知らせたときに「沢山の人が惜しんでいる」ことを

短い時間で伝える演出であったり、足立監督がインタビューで言ってたみたいに

OPやEDアニメーションで二人の日常を描いたり、(オープニングの倍返しキック好き)

 

あと「アニメでボードゲームを描くとしたら」で

相談されて答えた記憶あるんですけど、

私のアドバイスは一ミリも採用されてなかったです笑

 

尺といえば、正直1クールのアニメで、めちゃくちゃ壮大なテロとかは描くにくい

(これだけ人気出たので劇場版期待しているよぉ)とは思うんですが、

この世界観を生かした、「世界を変えるテロ」の発想はなるほどなー、と。

 

ユニコーンにおけるラプラスの箱とか、東のエデンだとか、

幽遊白書における妖怪の存在だとか、そもそもテロの目的は暴力ではなく

「世界を変える」こと(この辺の手段と目的はいつしか曖昧になるが)だとすると、

一度設定付き箱庭を創った上で設定を書き換えることを

テロの目的とするというのは上手い。

 

 

最終回まで、楽しみにしています。

 

11話で追記

 

これ、先週もハードラックウーマンみたいな展開でCOWBOY BEBOP意識してんのかなとか思ったけど、

殴り込むシーンもコート着たスパイクみたいですね。

ただ、違うのは追えなかったジェットと余裕で追ってきた、たきなの違いですね。

まあしかしやっぱり、20分弱によくこれだけ丁寧かつスピーディーに収めますよね。

無駄なシーンがないんですよね。

 

日常に銃を持った女子高生がいる非日常に気付いたパニック、

たきなの行動原理が完全に千束になってることがわかる展開、

予めイルカとかコウモリみたいなびっくり人間真島がなんで暗闇だと有利なのか種明かしをしてから、たきながそれを外から気づいて壁をぶち破る

(この辺を察することが出来たのはクルミが絡んでるのかな?スマホで何かの合図を出した?)

 

ことで形勢逆転。鞄の防弾性能もこの話で2回も見せてるので無理がない。

弾を避けるたびに髪の毛に掠るのも、

視覚的にも聴覚的にも凄く伝わりやすくて上手い。

こういう、『限られた時間で観ている側にどうしたらわかりやすく伝わるか』が

錬られている感じがリコリコは随所に見られる。

 

あ、そうか、散弾銃で扉を破るのも、

その後のたきなが同じようなことしたときに

『誰かが破ろうとしている』がわかりやすくなるからかな。

そこまで計算してんのかな。

 

ちょっとやっぱり光と一緒に助けに来る演出は

カッコよくて泣くよね。

 

11話。

丁寧に真島の力を明かしてからだから耳元でデカい音がいかに効くかってのがわかりやすいよね。

 

たきながヨシさんを追うときの鬼気迫った表情と『心臓が逃げるゥ!』は凄く良くて、

もちろん千束はそんなこと望んでないんだけど、関係ないんだよね。もちろん千束を想ってというのもあるけれど、

何よりたきなは諸悪の根源みたいなヨシさんが死のうが、千束に生きてほしいんだよね。

だから千束が撃てないなら私が撃つだけの話だと。

そういうエゴと思いやりと千束の生き方の交錯するあのやり取りは良かった。

ただ、たきなとあの助手の血みどろ戦は見たかったかも。

 

 

あとその後の仲間を助けるときの千束の殺陣ヤバいな。

もう非殺傷の弾丸を使うこと前提のアクションが身に染み付いてるんだな。

 

急にウォールナット周りの描写がアラフォーぽいのは多分創り手の趣味でしょうかね。

(スラングとかテキストトゥースピーチの棒読み感とか)

 

アサルトライフルはわかってても避けれんと思います

 

サブマシンガンも無理です

 

最終回観ました

 

何が正義とか悪とか以前に『世の中変えなきゃ駄目かな?』って

最近はよく思っているので、そういう気分にとてもマッチしました。

私も花見して海を見て紅葉を楽しんでイルミネーション見て、

家庭は持ってなくてもその分ありあまる時間でたくさんのことをして、

周りに仲間がいて、それで良いんじゃないかなって、そのうち後悔する日が来るかもだけど思っております

 

敢えて反動を殺さずゆっくり銃を撃つとあんな怖い感じに演出できるんすね。

毎話『この動きやべえな』ってアクションがあるのがとても良かったです。

 

SeeYou〜