風立ちぬ観た

風立ちぬ、観ました。良い映画だけどこの題材を反戦主義で撮るとこう、
煮え切らない締めになるよな、と。


庵野監督の演技はまあ、ね。声質合わない気がしたけどそれは慣れた。

瀧本美織大好き。艶あるし。「きて」



逆に某国の人は観ずにゼロ戦を美化とか言うのやめてほしいよね。
完全に飛行機としてしか褒めてないよ。


むしろ、飛行機を設計した人も純粋な志、作った会社も良い人、
海軍だけ気持ち悪いノイズを吐き出す愚物として描くなんて、
あの時代の悪を軍だけに押し付けてる気持ち悪さがあった。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/kenpouto/list/CK2013050902000173.html


このへんのインタビューとか宮崎駿の発言とかを読んで、
映画の描いていることと合致するのかというのも今回興味があったけど、
そこはまあ、予想通りだったかなと。



二点、自己のエゴを主人公の二郎は貫く。


一言で言えば「愛」と「夢」。


愛の方はお互い納得尽くなら問題はない。



でも、夢の結果は決して大きくない。


なんだろうな、別に戦争礼賛するつもりはないしゼロ戦という夢のために
奮起したことは勿論素晴らしいことだと思うけれども、
「戦闘機を作る、戦争は嫌だ」という矛盾を解決するために
負の部分は全部時の政府に押し付けた感だよね。


あの時代にあった綺麗な上澄み液だけすくって、
美しい風が吹く物語に仕上げました、みたいな。


だから凄く渋みだけ残るオチに当然なるよね。
まさかゼロ戦が開戦当初は圧倒的な戦果を上げました!
なんてところをオチにするのは(イデオロギー的にもその後の史実を考えても)無理だし。



松任谷由実の破壊力は抜群で泣きそうになりました。