- 作者: 瀬名秀明,藤子・F・不二雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/02/25
- メディア: 単行本
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一ヶ月以上前に一報を見てから
ずーっと気になってた小説版、のび太と鉄人兵団!
正直申し上げて、鉄人兵団は
数ある大長編ドラえもんシリーズでも
一番好きな作品(ロボットオタクでもあるので)ですので、
今回のリメイクにはやはり思うところあったんですけども、
そのおかげでこのような企画も通ったわけですから。
※画像の鉄人兵団もボロボロです
一番気になったのは、ひらがなの使い方とか、
一見すると「子どもでも読めるように」としているようでいて、
合間に科学用語やSF的考察、そしてなによりドラえもんを中心とした
藤子作品を読み込んだ人間に捧ぐネタが多すぎて完全なアダルト向けやんw
ってところですかね。
こういう藤子ファンに捧ぐ的なネタって言うのは、
吉崎観音のケロロ軍曹みたいにサラッと出してくれるといいんだけど、
正直「このネタを使いたいがために無理やりな記述にしてないか」
というところが多かったのが残念であります。
さっと思い出せる範囲でも
のび太の宇宙小戦争といった大長編ネタは全て確認しました。
魔界大冒険は今のところ見つけていませんが
わかる方はご指摘よろしくです。
某建設巨人とか最高ですね。
特に海底鬼岩城ネタは思い出すのに10秒かかったw
そして意外な作品のキャラ(つってもまあ・・・)が出ます。
ちょっと唐突すぎてアレですけど。
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スネ夫のことをドラえもんが呼び捨てにしているのも違和感・・・だけど、
たしかに原作でも呼び捨てはしてたかも。アニメのほうのイメージかな、スネ夫くんは。
静香ではなくてしずかと表記して欲しかったなーとかねw
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大長編で5人の団欒って大体毎回描かれてて、
恐竜でのキャンピングカプセル、
海底でのキャンプ、日本誕生のカブからカレーとかあるんですけど、
この鏡面世界でのスーパーで買物あたりからが超好きですね。
悲壮感を振り切るような感じが良くてね。
この辺からクライマックスまでののび太たちの
心理描写、情景の描き方は好きですね。
ザンダクロス周りも途中で「お?」っつて思う
オリジナル設定が出てきますけど、
クライマックスで理由はわかります。
それが僕らの誇りってことだね、瀬名先生!!!
どうしても鉄人兵団は最後の決め手が不動ですから、
中々単純な爽快感には欠ける作品ではありますけど、
(海底鬼岩城しかり日本誕生しかり、そういう作品は多いが)
原作の隙間を上手くオリジナル展開・設定・描写で補うこの
やり方は僕は好きですね、なにより愛を感じる。
とにかくロボット愛、SF愛、何よりもドラえもん愛に溢れた
素敵なSF(すこし・ふしぎ)小説でした。
そもそもドラえもんというビッグタイトルに挑んだことも含め、
この作品を書かれた瀬名秀明先生に敬意を評します。
ありがとう!
どらえもーーーーーーーーん! (ここで頭にあのイントロが流れたら立派にドラマニア。)