フリクリ オルタナ(ネタバレあり)

観てきました、フリクリオルタナ


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ちなみにYahoo映画のレビューも名前見りゃわかりますが

私なので、レビューからパクったわけじゃないですよ!

 

相当ハードルを下げて観たのも良かったと思いますが、

まず「どういう話か理解できる」と期待してなかったので
しっかり話の骨格があったのが意外でした、そして良い話でした。 

女子高生の青春アニメというと最初にけいおん!が浮かんでくる私ですが、

あれよりはもう少し生々しく、いい感じに痛々しく、
でもそれが青春だという感じ。

しっかり適宜キャラからツッコミも入ります。
上記ツッコミ含めて、一話ごとにしっかり
アクションシーンでカタルシスを生んでくれるので

うまく感情に起承転結させながら最後まで見られました。
ただ、要するに一本の映画というより
6話のアニメ一挙放送なので結構疲れますが。


というのが映画としての感想で、
the pillowsがフィーチャーされている映像作品として捉えた場合、
(劇場にもピロウズTシャツ何人もいたのだからこの視点の感想はアリかと)


・BGMのヴォーカルありパートがどうも適切ではない

観ているとどうも「ピロウズが流れる場合は全て歌あり」という縛りが
あるわけではないみたいで、だとすると歌が邪魔になっていないか?
という場面が多々。

歌がある以上、歌詞にもある程度大切なわけで、
MY FOOTみたいな一人で力強く進む歌と
友達四人で一つの目標に進むシーンが噛み合ってなかったり、
「これが私の日常。」みたいなところでLITTLE BUSTERSが流れたと思ったら
次の話の方が重要そうなシーンなのにそっちの
LITTLE BUSTERSはオフヴォーカルだったり。

・逆に「そこはヴォーカルなしのピロウズがハマるだろ」という場面多々あり

いくらピロウズファンと言えど、
ラップやテクノが必要なシーンまで
ピロウズを使いなさいとは全く思わないのですが、

どう聴いてもオルタナぽい曲がメチャクチャ多くて
(いずれの曲もクオリティは高いのですが)

「これならピロウズでインスタントミュージック、
 borderline case、Our love and piaceあたり使えばいいじゃない」

という曲と場面が多々ありました。普通のタイアップだけの映画なら
こんなこと言う方がおかしいのですが、フリクリとなると、
話は別だと思います。その辺大人の事情だとは思うのですが。

大人の事情ついでに言えばavex在籍時の作品が使えないことも惜しい。

特にOur love and piaceみたいなBGMは本当に雰囲気似ているので
わざとやってんのか、あるいはメインスタッフが
そこまでピロウズ聴いてくて偶然似たのか。

逆に前作でピロウズにハマった人を狙い撃ちするなら
I think I canにしてもLITTLE BUSTERSにしても使い所はあったし、
Blues Drive Monsterという切り札もあっただろうし・・・

夕景にはハイブリッドレインボウとか
Swanky Streetでも使っとけば・・・とか。

知名度の高いFunny Bunnyも
媚びる視点で言えば有効だっただろうし。


Thank you my twilightはアウトロはハマってたけど、

やはりイントロは他の音ミュートして響かせてほしかったな。


なんと言うか、「ピロウズの使い方が惜しい」
というのが個人的には一番ウェイトの大きい感想ですね。

繰り返しますが、ピロウズ関係ないであろうBGMも
それぞれ聴きどころがある良曲が多いように思いました。
単に「フリクリなんだしここまでピロウズ使うならさ」
という感じです、上記は。

Freebee honeyとか、Fool On The Planetとか、
キレイにハマってた場面も勿論あるし、

ラストからStar overheadの曲に寄り添うアニメーションは正直泣けた。
映画の内容特に聞かずに書いてここまで曲がリンクするのは素敵なことです。 

全体的に通じる世代が狭いようなギャグとか、上記の曲の使い方とか、
どうにもターゲットが定まらない印象はあるんですけど、

女子高生の青春とSF(すこし・ふしぎな方)の割合がちょうど良くて、
「考えるんじゃない、感じるんだ」ぐらいを覚悟して観に行った身としては
しっかりお話があって、思ったよりずっと満足できました。

まだ一本公開を控えていますが、
正直続編が出てきたことがかなり奇跡的だと思います。

でもまた、こんな風に鬱屈した誰かの人生をハル子が
壊しに来ないかな、という風に思いますね。


あ、最後に、『結局あの子どうなったのよ』は

軽くで良いから描いてほしかった。

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