この映画の言いたいことを汲み取るのは難しいんだけど、
悪人や善人といった単体ではなく、
街を構成する状態が、混沌と秩序、どちらが強いのか。
それによって人は正義の形を取るか、悪の形を取るか。
どいつもこいつもが難解な二択を次々突きつけていく中で、
正義と悪のバランスは
ちょっとした揺さぶりで簡単に傾いてしまうと。
そして、それに対して足掻くことの無力さ。
僅かな救いが終盤に提示されるのみで、
やっぱり終始悲壮感の漂う映画だと思う。
(カタルシスに浸れる時間は五分もあるまい)
合間合間に挿入されるバカアクションも
ちょっと緊張感が和らいでいいよねw
ま、ああいうのだけ望むなら
「アイアンマン」が良いけど。
それにしたってジョーカーが凄い。
あのカッコしたときの動きは全てが反則級。
「躊躇のなさ」が超能力や特殊な武器を持たない
彼の特異性として前面に出ている。
弟が好むDIO様みたいなピカレスクロマンとも
少しだけ違う何かだと思う。
で、次回作どう持っていくのこれ。